astaroth

アスタロト

四足獣から降りたことはまだない。

降りない理由もべつにない。暗い夜道を歩くときは、四足獣の目が

クルマのライトのようにぴかぴか光って、実に便利である。


吾輩は、かのデビル様に見出された最初の悪魔である。

デビル様とは、かつて我らを率いた堕天使様の新たなるお姿。

困ったことにデビル様は目下行方知れずであり、

吾輩は大公爵という高位にありながら、日々捜索に追われている。


下々の悪魔どもに任せたいところだが、アモン以外には有能な者がおれぬ故、

何かにつけて吾輩が骨を折るしかないのだ。やれやれ。


ちなみにこれは秘密だが、

アモンと連んでいるのは仲がよいからというわけではない。

デビル様から面倒を見るように託された吾輩が、使命感に燃えているからである。


吾輩の特殊な能力……? フン、そんなものはない。

最初に大公爵に選ばれたのは、完全に吾輩の実力である。

まぐれ? バカな。そんなわけはなかろう。

サタンは確かにいけ好かないが、ヤツが少々デキるということは認めざるを得ない。

しかしヤツが死んだ暁には、777匹の悪魔を率いる吾輩が悪魔たちのリーダーとなる。

それだけは間違いないのである。


吾輩は冥界の大公爵アスタロトである。

下々の諸君、吾輩の名をしっかりと覚えておくがよい。

そして何人も、吾輩の前にひれ伏すがよい。

ちなみに吾輩のeメールアドレスは Astaroth@crim.co.jp である。

聞きたいことがあれば、いつでも遠慮なくメールするがよい。

「吾輩はアスタロトである。」

傲慢